色々と「アルバトロス」の感想を書いておりますが、現時点でまだプラグラムを未入手なため、記憶だけに頼るという、非常にアブナイ綱を渡っております。
いつもに増して、相当の記憶違い、勘違いがあるかと思いますが、そのあたりはどうぞ寛容にお許しくださいませ。

と、言い訳をしたところで。
最後に2幕のフィナーレ部分の感想に行きます。

ものすごい芝居を見せ付けられたあとで、でも最後は宝塚らしく、フィナーレで綺麗に軽やかにエンディング。

演奏上手いな〜と感じさせてくれるのは、やはり日本のミュージカル界には欠かせない「ザ・スクラッチ」。
東宝オーケストラもさあ、この演奏を聴いて自らの技量を恥じて欲しいよね。
もう少し上手くなってくれても良いのではないか、という話ですよ。
お芝居からフィナーレへの転換は、天井の美術バトンから吊られていた白紗カーテンがゆっくりと(決して振り落とし、という感じではなく)下に下ろされて、演奏者たちが姿を現します。このときの背景がまた素敵でね〜〜。
お芝居パートまでは、アルバトロスが飛ぶ下に広がる大海原、なんですが。特に海を強調した作りではなかったんですね。全体が見えると、照明の具合によっては高層ビルの夜景に見えたりもして(私だけかも?)。ぶっちゃけ、美術費のかかるセットではないのですが、すごく綺麗でした。

スクラッチの奏でる「清く正しく美しく」に続いては黒タキ姿の男役2人による「私とあなたは裏表」@風と共に去りぬ。
スカーレット?とスカーレット?の名曲ですな。これを男役2人でやるとわ!!!
さっきまでのお芝居にただよっていた重暗い空気が一気に吹き飛びました。上手い!!上手いなあ、この演出!!!
また、ハマコもキムも芸達者なもんだから。相当面白い、完成度の高い一曲に仕上がっていました。
そしてこの2人が歌っていたところにゆめみちゃん(?)がからんできます。このときの歌のタイトルは不明・・・・すいません。
そして、次が「愛さずにはいられない」。例の名(迷)作ですね。
そしてそして、本日のメインイベント!!!!!(いや、違うって!)
(でも、私的はコレが本当に衝撃的だったんだよ)(いや。本当に凄かった)
コムルドルフ×キムトート。
「闇が広がる」。全部ではないけれど、ほとんどの振りつき。
こーれーが、本当に凄かった!!
もう、今思い出しても鳥肌が立つ。

コムちゃんがいきなり若返ったのは、ナニゴト?
コムちゃんが本当にルドルフだった。
(コムちゃんのルドルフってムラ限定じゃなかったっけ?私が1000daysで見たのは樹里ちゃんだったよな〜)
コムちゃんは、本当にルドルフにぴったりでした。衣装も違うし、セットもなければ黒天使もいない。でも、存在していたのはルドルフでした。
これを見た瞬間、コムちゃんが急にプッシュされた理由が分かった気がしました。

そして、それと同等もしくは上回る衝撃だったのが、キムちゃんのトート。
なんなの!!!!!!
あの子、一体なんなの!!!!!!!!
上背はない、学年もまだまだ。
でも、圧倒的な存在感と歌唱力、演技力で場を作っていました。
あの分厚い唇をゆがめて、時に鬼畜な笑いをも浮かべて。
ものすごい表情でした。圧倒された。持って行かれた。
すげー。すげーよ。コイツ、ハンパジャネエ。
この子はもしかすると、日本ミュージカル界の宝になるかもしれません。
ただもんじゃないのは知っていたつもりだったけど、なんていうのかな、一皮むけたね。
「ベルサイユのばら」が、彼女を成長させたのだろうか。あの、時代遅れの、でも宝塚が作った様式美、植田歌舞伎を経験することで、彼女の中の何かがはじけたのだろうか。
そして、その直後に落語ベースの日本物をこなしたことが。
そして、その直後に凄いタイトなスケジュールのなかでこの「アルバトロス」に参加したことが。彼女を成長させたのだろう。
音月桂。
結論です。
彼女は、只者ではありません。
山椒は小粒でピリリと辛いのだ。

(あ、これはコムちゃんもそうだね)(うん)

「闇が広がる」で繰り広げられた世界が凄かったので、このまま引きづられるかとおもいきや、ハマコさんが登場してその自力で空気を変えました。
そして、そのまま「シトラスの風」へ。
もうね〜、大好きなんですよ。「シトラスの風」。
コレについては、元の宙組版が大好きすぎて、もう語りが熱くなりすぎるので、割愛。

続いて懐かしの香港公演から「スリー・ドラゴン」。
こむちゃん、ねったん、さおたさんの3人だったよね。
「あちょー」とかいう、(爆笑)な掛け声が忘れられない名珍場面。今回は掛け声はありませんでした(ちぇっ)。
香港公演。宙組の誕生。
これも忘れられないよ〜〜〜!!!この公演、見に行ってはいないけれど、前のご贔屓にとってもターニングポイントになった、大切な大切な公演です。
元・宙組ファンとしては、ぐっとくるものを止められませんでした。
そして、「ザッツ・レビュー」のモンパリ。若手5人の銀橋わたりがありましたね。今考えるとものすごいメンバーだった。
次の曲は、知ってるんだけどタイトルが分かりません。みきさんがトップの時で、ほさちが相手役だった作品です。なんだっけ?

そして、これも大好き「メガ・ヴィジョン」から「メニーリバー・トゥ・クロース」。
「メガ・ヴィジョン」は全シーン大好きなんですが、その中でもこの曲の場面は本当に好きでした。うう、改めて聞いても名曲だ。
この曲を選んでくれたコムちゃんに。オギーに。感謝。
コムちゃんて花組育ちなんだよね、とあらためて実感。
トップになったのは花組ではなかったけれど。花組では決して「路線」ではなかったけれど。、
でも、そんな過去の自分をキチンと認めて、胸を張って『私は花組育ちです』と言い切れる、コムちゃんの姿に感動しました。

そしてオープニングでも演奏された、オリジナル曲へ。
全員が白い衣装で。
ああ、みんなアホウドリなんだ。みんな、南に行っちゃうんだ。
飛んで行っちゃうんだ。

アンコールは例の作品から「月夜歌声」(ああ、漢字が変換できない)。
この曲をコムちゃんで聴くのは初めてでした。
わたる君の歌声では何度も聞きましたが。
コムちゃんの声で聞けてよかったです。
わたる君とコムちゃん。今回退団してしまう、2人。
この2人は、どこかで繋がっているんだなあ・・・・・・。

素晴らしい作品でした。
「アルバトロス 南へ」。

出演者と全てのスタッフに。
そして、感動を共有した方々に。

ココロから、ありがとう。

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